極限の経済 エクストリーム・エコノミー 第3部 (1)
どの本を読んでも日本に未来はそんなに明るく書いていない。。
「2040年の未来予測」とか「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」で述べられているように、技術の発展はすごいんだろうけど、それが推し進められた社会はどうなるのか、とか、少子高齢化が進んだ社会はどうなるのか、とか。。多分、未来を垣間見ることはできるみたいです。
Richard Davies【エクストリーム・エコノミー 大変革の時代に生きる経済、死ぬ経済】
(2020年10月9日)
今回は第3部の
「フューチャー 未来の経済」
を説明します。
知るべき極限状態としては、
再生、失敗、未来
でしたね。
第3部は特に書きたい章があるので、2回に分けて書きます。
◆第7章 秋田
日本人にはなじみの深い秋田県ですね。
この本で述べられているように、秋田県は「高齢化」社会の先駆けとなっている都市です。
最近では、ヨーロッパ諸国、韓国、中国までも少子高齢化が問題となっています。
<解説>中国共産党創建100年、節目の全人代 経済発展の課題は少子高齢化:東京新聞 TOKYO Web
なんと、世界人口77億人のうち85%が平均年齢が上昇している国に住んでいるという事実があります。
【超高齢化社会】
長寿化と出生率の低下からもたらせる急激な高齢化が進んだ地域のことを定義しています。
この高齢化によりもたらせる問題点は、経済学界で「ライフサイクル仮説」として提唱された理論と照らしてみると見えてきます。
この説では、成人の人生は「依存期」「成熟期」「リタイア期」に分けて考えます。
1940年代に制定された国の年金では、リタイア期を55歳と定義し、当時の男性の平均寿命よりも長かったそうです。
しかし、そこから急激に伸びて、今や90歳くらいは普通になってきています。
そんな中で問題になるのが、社会保障費の増加です。
一般会計過去最大の106.6兆円、コロナ対策で膨張 : 借金返済のメド立たず | nippon.com
この問題が世代を超えて意識されると、軋轢につながる危険性があり、今の働き盛りの若年層は年金受給を開始できる年齢がのばされてしまっていくことに不安を覚えています。
高齢者の間でも問題が起きます。
・会社のみで働きづめで、リタイア後に友だちがいない
・自殺、孤立死
・熟年離婚
こういった問題の原因となっているのが、貧困です。
十分な貯蓄をしていない、リタイア期を見据えた人的資本に投資してこなかったサラリーマンには、長すぎるリタイア期にいざ直面して初めて幸せな老後を送るための条件を考えることになります。
この点については、わたしは個人差があるとは思います。それでも幸せっていう人は多いかと。
でも、ふとした時に自分がとれる選択肢がお金によって制限されることがある場合には、経済的に自由とは言えないのかな。
もちろん、本書の中では希望も示されています。
「人生は75から」と考えて、自分の趣味を始める方、デイサービスでおしゃれをする方、またゲームを通して頭を鍛えている方など、前向きな内容も書かれています。
介護現場とAI、ロボットの活用も今後は導入コストが下がれば期待でき、介護スタッフの労力低減のみでなく、高齢者自身の認知症予防につながる技術も出てきています。
秋田県に見える希望もあるため、わたしたちは確かに深刻な問題に向き合うけれど、「人間は前を向く生き物」であるようですので、マネジメントが大切になっていきます。どうやって見方を変えるかが重要かなと、思いますね。
そんな感じです。ありがとうございます(/・ω・)/
続きを書いたら最後かなあと思いますので、どうぞよろしくお願いします。