くしだんご

ひとまず気楽に自分らしく

日本の問題を認識していますか?

中原圭介さんの【AI×人口減少 これから日本で何が起こるのか】(2018年11月8日発行)

【AI】、【人口減少】
これから日本で生活するにあたって、切っても切り離せないキーワード

これからの20年間に押し寄せる2つの波

「AIによる自動化」:10~20年単位の中期的な波

少子化による人口減少」:70~100年単位の長期的な波

わたしたちの生活は?給料は?仕事は?

 

こういった危機感ってありますよねえ。。

そういえばわたしの仕事って残るの?大丈夫?なんて今やだれもが考えること。

漠然とした不安だけ持って、「日本って大変らしいね。よくわからないけど」なんて言っていた学生のころわたしに読ませてやりたいです。。

結局、【他人事】という【無関心】がわたし自身にあったのでしょう。
正しい知識を入れたい。そう思ってこの本を手に取りました。

 

この本に出会ってわたしが感じたことは以下の3点!

・この本で語られる【激変】はすでに起こりつつあり、無関心では済まされない。
・巨大IT企業が席巻する世の中で、安泰な企業はないのかな。
・【スキル】はコモディティ化するなら、何が残るのかな。

そんなこと思いながら、読んでまいりました

◆第1章:人口減少という静かなる危機

2100年の日本の人口ってどのくらい?
わたしはこの問いにすぐに答えられませんでした。。
5000万人前後
まあ、認識していませんでした…(汗)
www.mlit.go.jp

このように、少子高齢化が進む日本の中において、3点影響が出る懸念があります。

経済
社会保障
労働市場

経済への打撃はもちろん、この3つの中で最近わたしが気にしているのは、社会保障です。
社会保障費または医療費については、このブログを執筆時(2021年2月現在)においても以下のような記事が出ていました。

社会保障給付費,過去最高の121兆円 2018年度: 日本経済新聞

75歳以上の医療費2割負担、年収200万円から 22年10月: 日本経済新聞

こういった記事が出るようになり、思うところは、現役世代と高齢者の負担が両方増えていくってことかなあ。
では、どういった影響があるのか、その具体的な話が第2章につながります。

◆第2章:私たちの社会はどう激変するのか

この章では、第1章で述べたような、社会保障費・医療費負担について書かれています。

その中でわたしが思った点を記述します…
国家が繁栄するための条件は、一番層が厚い世代に、
【ちゃんと働いてもらい】
【たくさん消費してもらう】
ことの2点が必要になります。

今の日本ではこの原理は成立しませんよね。
現役世代は減っているし、一番人口が多い団塊世代とその子供たちの世代は60代になり、引退といわれる年齢に差し掛かっています。

日本の出生率が現状維持で、さらに寿命が延びると考えると、取れる選択肢は社会保障費の削減と消費税の増加を組み合わせたものになると中原さんは言っています。

ここで意識しておきたいのは、わたしを含み若者といわれる人たちに、「引退」という言葉が成り立つのかどうかです。ベストセラー「LIFE SHIFT」を読むと、その具体的なイメージがつくので、それはまた別の記事で。。わたしたちの働き方を考え直す時期はとっくに来ているってことですね。

◆第3章:破壊的イノベーションは何をもたらすのか

GAFAMと呼ばれる巨大企業の提供するプラットフォームなしに、わたしたちの生活は成り立たなくなっています。
世界時価総額ランキング変化についてはこちら

圧倒的な存在感を示すのは、2000年を皮切りに爆発したAIも忘れてはいけないですね。

AI(人工知能)の歴史|時系列で簡単解説 | Ledge.ai

AIが仕事を行うようになる社会において、学歴も肩書も役に立たない。。
周りの人がうらやむようないい大学に行って、みんながいいと思う会社に入って…、いったい誰の人生なのか。

第4章では、実際にどのように仕事が変化していくのかが書かれています。


◆第4章:私たちの仕事はどう激変するのか

この章のキーワードは以下の2点ですね。

【シェア経済】と【ギグ経済】

シェアリングって言葉が結構巷にあふれていますよねえ
誰かと一緒にいるのがストレス!!なんて方には生きずらい世の中なのでしょうか。。
話がそれましたが、
ベンツもシェアリングしているみたいですし、人々の消費の傾向が「所有」から「利用」に移っていっていますね。

ベンツにカーシェアで乗れる、驚きのサービスの結果(LIMO) - Yahoo!ニュース

シェア経済の現状(2021年2月現在)については、以下のサイトにまとめられています。

シェアリングエコノミーの最新トレンドが分かる記事6選:日経クロストレンド

ギグ経済の広がりは、クラウドサービスの広がりによるところが大きいです。
どこからでも、誰でも仕事を請け負うことができるようになると、スキルが必要となる仕事は大きく値下がりすると、中原さんは言います。
世界中の誰でも仕事を請け負えるので、安くて質の高い仕事をする人には勝てないってことですね。
これについては、ダニエル・ピンクさんの「ハイコンセプト」という本にて紹介されています。これはまた別の記事で紹介します。

この章で描かれている、新しい経済圏の中でどうしていくのかってことが、最後の2章に書かれています。


◆第5章:人口減少に打ち勝つ方法はあるのか

この章のキーワードは
【地方創生】
ですね。
少子化問題を解決するには、出生率が上がる環境づくりが大切ですよね。
どうやって??って疑問に【地方】をキーワードに中原さんは論じています。

その中でも特にわたしが面白いなって思ったが、テレワークが持つ出生率への効果です。
最近は、良しあしの議論はあるにせよ、テレワークが推進されていますね。

テレワーク - 毎日新聞

中原さんの主張では、以下の3つの効用があるとのこと:
【地方に良質な雇用の提供】
長時間労働是正】
【育児や子育てで離職せざるを得なかった女性の復帰】
賛否両論はあると思いますが、実際に通勤時間とかが無くなったり、育児を夫婦で分担できるという効果はありそうですね。

実際にテレワークをすると、確かに自分の時間は増えますね。ただ、軌道に乗っちゃうといつまでも仕事をしておきたい、「えっ?もう定時??」みたいになります。。これは燃え尽き注意ですね(汗)
論点はずれちゃいますけど、家庭と仕事を分けたいって思う人がいるのもごもっともですね。。
個人的には、一人で集中できるカフェとかそういった場所で作業するのが一番いいですね~。そういった場所が増えていくのかなあ


◆第6章:AI社会とどう向き合うべきか

この章のキーワードは以下の2点ですね。
【AI・ロボット税】
社会保障の分野におけるAIの活用】

特に1つめのほうが気になったので、ここではそれについて書こうと思います。
わたしの意見は、AIの進化を止めない程度に導入の価値はある、です。
理由は、この税金の使い道が「失業者の再教育」であり、正式に別の働き口を探してくれているのであればOKだと。
だって、急に「来月から退職」って言われたら、焦りますよね。。

これも脱線しちゃうけど、
正直、聞きなれない税の名前で、この税が導入された世界ってユートピアなのか、ディストピアなのかって、皆さんはどちらの立場でしょうか?

わたし個人的には、そんなに悪い世の中でもないんじゃないって感じ。
もちろん、仕事がなくなっていくと、「わたしの生きる意義は?」みたいな問いを自分で建てていく時代になりますよね。
でも、すべてが自動化した世界で、最後に残ったものが本当の「わたし」(笑)って何だろうって一度考えて、人と話してみると意外に楽しかったりしますよ。
わたしが一番「わたし」を知っているわけじゃないんだって感じるかも。

 まとめ

今回紹介した本の大まかなテーマは

【日本における深刻な少子高齢化
【社会の激変とわたしたちの仕事への影響】
【巨大IT企業の台頭】

その中で、

【地方創生】
【AIとの共生】

を目指して、生きていくことが求められますね~

自分の持っているスキルが技術発展でなくなっても、価値観・感情の世界をすぐに置き換えることは難しいそうですね。
自分の知識の幅を広げていく、これまで以上に「わたし」と「あなた」って何者と考える時代になる予感です。

ありがとうね!